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世界のカカオの品種

今日は、ベトナムと世界のカカオの品種について纏めておこうと思います。

カカオは大きく分けて3つの品種があります。

▶フォラステロ種(FORASTERO) 世界の生産量の80〜90% 南アメリカのアマゾン川、オリノコ渓谷等が原産地で、一般に成長が早く耐病性に優れ栽培しやすく、現在は世界のチョコレートの主流となっている種です。

カカオらしい苦みと、ポリフェノールを含むことによる渋みが特徴で、香りもやや刺激的。チョコレートを作る時の味のベースとするところからベースビーンズと呼ばれます。

ポッドの色は緑から成熟すると黄色になり、ガーナ、コートジボワール、ナイジェリア、ブラジルなどの品種があります。

▶クリオロ種(CRIOLLO)世界の生産量の5%以下 ベネズエラ、メキシコなどで、僅かに生産されています。苦味が少なくフルーティーな風味と独特の香りを有しており、フレーバービーンズとして珍重されています。クリオロ種はその希少性から、世界一とされる高価なカカオ豆です。

クリオロの希少性は、病害虫など外部環境に弱く、カカオの木一本あたりからできる実が少ない(生産性が低い)ことが原因です。

▶トリニタリオ種(TRINITARIO) 世界の生産量の10〜15% 力強いフォラステロ種と、香り高いクリオロ種を交配した種で、美味しい上に、栽培がしやすいという特徴を持っています。

ベネズエラや他の中南米地域、ベトナムなど東南アジアで栽培されています。ベトナムのカカオ豆はトリニタリオ種のみを栽培しています。

この代表的な3種に加えて、最近では、4品種目として「ナシオナル種(アリバ種)」という南米のエクアドルだけで生産されている希少品種を加えることもあります。

トリニタリオ種

ベトナムのカカオは、政府の施策からも育てやすく生産性が高いトリニタリオ単一品種が栽培されてきました。

その育てやすさから、育てにくいクリオロ種と比較すると高級感が薄れるのですが、だからといって、クリオロ種の方が美味しいと評価されるのはおかしいですよね。

「育てにくい⇒希少性⇒高級⇒美味しい??』

生産性が高いカカオ豆は農家を助けます。そして丁寧な、発酵と乾燥のプロセスにより、酸味とフルーティーな風味を特徴とする美味しいカカオ豆を作っています。

また、トリニタリオ種の中でも、品種改良の研究を通して、

分枝系 (単一個体から無性生殖によって生じた遺伝的に同一な個体群)の品種も100種類以上も栽培されています。

さらには、メコンデルタ地方、バリアブンタウやドンナイの南東丘陵地域、ダクラクなどの山岳地方、では土壌や天候も違うので、同一のトリニタリオ種のカカオ豆でも苦味や酸味、糖度のバランスも変わってきます。

もちろん同農園でも年間の降水量や気温によっても変わります。

カカオ農園の中の水路とみかんの木

カカオについての知識はまだまだですが、知れば知る程、魅力的なカカオ。

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