TIEN GIANGのカカオ農園
良い出会いがありまして、(カカオ農園でバッタリ会って広がったご縁です)
日本全国でセンスの良い飲食店をがんがんと展開されていて、カカオ豆を自社のスイーツ開発のために輸入している大阪の企業の担当の方と、
一緒に農園回りしようという事になりました。
ご案内したい農園は、ホーチミンからの日帰りスケジュールでは厳しく、
良い機会なので、日帰りできる場所で、新しいカカオ農園を探しました。
ベトナムでカカオに携わる人たちに、「良いところ紹介してちょうだい」と機会あるごとに聞いて回りましたが、案外、皆さん教えてくれないものです。
パートナーのバリアブンタウの農園のタインさんと出会った当初、私が「他の農園も紹介して」とお願いすると
「いいよ!」って言って、いくつも紹介してくれたり、時には案内までしてくれたので、
みんなそうやって助け合い?情報を共有しあっているのかと思っていました。
タインさんが特別だったんですね。
そんなこんなで、とうとう見つけたティエンザン省のカカオ農園。
ベンチェに行く時にいつも通る国道を少し脇に入っていくと、すぐに田舎道になり、メコン・デルタの赤土の道にココナツや農園が広がる風景に変わります。
進んでいくと「CACAO」の看板。
中に入ると、なんとも幸せなオーラを感じるカカオ農園がありました。
農園はそれほど広くないので、たぶん生産量はそれほど多くないと思います。
周辺農家のカカオを買い取って集約発酵しているそうですが、
この周辺のカカオ農家も減っているので、年間生産量はたぶん3-4トン程度じゃないかなと思います。
少量のカカオを発酵する場合は、発酵箱を使わないザルでの発酵をするそうで、
手順を見せてもらいました。
箱発酵のときは、上の段にバナナの葉をひき、麻袋で蓋をして、
酸素にふれない状態でアルコール発酵を促します。
ザルでも同じで、ザルにバナナの葉をしき、カカオ豆を入れ、麻袋で蓋をした状態でアルコール発酵です。
次に酸素が必要な発酵の時は、1日2回違うザルに入れ替えて、酸素に触れさせるそうです。
仕組みは箱発酵と同じですね。
ここの農園には、珍しいカカオが何本かありました。
この丸々したカカオは↓
20年前にマレーシアから持ち帰った苗で植えそうですが、原産はメキシコからの種だと教えてもらいました。
パルプの味は、それほど甘みがなく酸味が強い感じがしました。
カカオ農園は、しっかり手を入れて整えてらっしゃって、
良い豆を作っている職人さんのような感じでした。
こちらでチョコレート作りもされていたので頂きました。
シンプルな味でおいしかったですが、天候のせいもあり、ちょっとベタベタ。
市場には出していないようで、訪れる観光客にお土産として販売しているそうです。
ここのカカオ豆はMAROUさんにも販売されているそうで、ある程度の量ができたら、「できたよ」と連絡すると、直接買い付けにきて選んで持って帰っているそうです。
少しずつティエンザンのカカオ農園が減っている中、
こちらの農家さんにはこの美しいカカオ農園を維持してもらいたい。
弊社で少しでもマーケットを広げるお手伝いができればいいなと思います。