映画「愛人/ラマン」
映画「愛人/ラマン」を見た。
この映画は因縁のある映画で、というのは、私は20歳のときにベトナムに留学した時から「なんでベトナムを選んだの?」と聞かれると、
その理由の1つとして、「ラマン」を見て、メコン川を渡るフェリーに乗りたかったから、といつも答えていから。
二十年以上「なぜベトナムを選んだのか」と聞かれ続け、本来の理由に色をつけて答えるようになったりして、その根本が何だか分からなくなってきたのだけども、
昔からずっと答えてきたこの理由、「『ラマン』を見て」は私がベトナムを選んだ大きな理由の一つであることは間違いない。
高校生の時に映画を見て、大学生の時にベトナム留学中に小説を読み、その後も小説は何度か読んでる。
今日それこそ25年ぶりに映画を見た。
フランス統治時代の町並みとベトナムのどローカルな生活の一面があわさって、不思議な憂愁を感じるような、ノスタルジックな詩的な感じとか、美しかった。
でも何よりも、ちょっとびっくりしたのは、「こんなエロい映画だったっけ!?」ってこと。
私の記憶では、この映画には、ここまでエロはなかったから。
なんでだろう?十代の時は「エロい」と感じず、今大人になって感じるのは。
主人公と同じくらいの年齢だったから感じ方が違ったということもあるだろうけれど、
なんか世間を知った擦れたおばさんがストーリーをピュアに見れなくなった、みたいな感じなのかなぁ、だとしたら、ちょっと悲しい。
ただ、人種とか金とか家とか結婚とか肉欲とか恋とか、に対して当時の自分の主張やマインドを、この映画を起点に思い起こすことができた。
そういうのが今の自分を形成してきたんだなあって感じる事ができました。
明日で隔離生活が終わります。
ここでの、ハロン湾を眺める暮らしも良かったかなと思える今日です。